ゼットエーオリプリスタジアムは「市原緑地運動公園臨海競技場」が2013年4月に名前を変え、新たに生まれ変わった施設です。現在は、市原市に根ざすサッカークラブ、『VONDS市原』が指定管理者として施設を管理しており、この市原という地域を盛り上げるために、日々さまざまな施策をゼットエーオリプリスタジアムで展開をしています。
今回はそんなゼットエーオリプリスタジアムの魅力を指定管理者であるVONDS市原の方から直接スタジアムの良さを伺いました。
指定管理者としてゼットエーオリプリスタジアムを支えているVONDS市原は、2011年、SAI市原からVONDS市原へと名を変えたサッカーチームで、かつて市原のシンボルであったJEF(ジェフユナイテッド市原・千葉)が千葉市へと本拠地を移し、市原のサッカー界にぽっかりと穴が開いたとき、再びサッカーで街を活気づけたい、関心を呼び戻したいという熱い想いから、VONDS市原は生まれました 。
もう少しだけVONDS市原についてお話すると、創業当初は華やかなスタジアムなどはなく、チームの練習場所は高校のグラウンドや土のフィールドで、泥まみれになりながらもボールを追いかける日々だったといいます。そんな厳しい環境から、VONDS市原は一歩ずつ着実に歩みを進め、2017年には未来への希望を乗せてレディースチームも誕生し、サッカーというスポーツを通して子どもから大人まで、そして女性にも夢を与えたい。VONDS市原はそんな強い意志がチームの根底に流れている素敵なチームです。
そんな市原の素敵なサッカーチームが管理しているスタジアムですが、実はサッカー界隈では「神殿」などと呼ばれており、バックスタンド側の席の前に柱が並ぶ独特の構造から、古き良き時代のスタジアムの面影を残しながら、現代のニーズにも応える、温かさと力強さを兼ね備えた場所としてコアなファンに人気を博しています 。
ゼットエーオリプリスタジアムが特に力を入れているのは、女性や子どもたちが快適に過ごせる空間づくりです。女性用のトイレが多く設置され、着替えや身だしなみを整えられるパウダールームも常設されています 。
また、子育て世代の方々が安心して来場できるよう、キッズルームも完備されています 。これは、サッカーを愛する心は世代を超えて受け継がれるものとして、そのための環境を整えることは、VONDS市原の揺るぎない使命だということでチームの熱い想いからこれらは設置されたのだそう。
これからの展望として、「ゼットエーオリプリスタジアムの施設として目指すのは、サッカーの枠を超えた、地域全体のコミュニティハブとなることだ」と佐藤さんはいいます。今後はサッカーの試合がない日でも、人々が集い、交流する場所として機能をさせていき、将来的には、スタジアムに歯医者やジム、温泉施設といった多様な施設を併設し、市民生活に溶け込んだ「日常」の場所となることを目指しているとのことです。
「しかし、スタジアムへのアクセスは現状では車が中心という課題を抱えており、だからこそ私たちはわざわざ足を運ぶ価値を感じてもらえるような、魅力的な体験をスタジアムを通して提供していきたい」と原田さんは強く語ります 。
ライブ会場や運動会など、サッカー以外のイベントにも積極的に利用してもらい、社会人も子どもたちも、この場所でコミュニケーションを育んで、思い出を紡いでもらうための施策として使ってもらえるよう、スタジアムのグラウンドやチームのシャトルバスを一般の人にも貸したりしているので、ぜひ市民の方にはこの事実をもっと知ってもらい、上手く活用してほしい。とお二人は語ります。
そして実はゼットエーオリプリスタジアムは、有事の際には市民の命を守る避難所にも指定されているのですが、その事実はまだ十分に認知されていません 。臨海部に住む人々にとっては、特に重要な情報だろうとしてVONDS市原は、この重要な役割をもっと広く知らせるために、今後防災イベントなどを定期的に開催していきたいとのことです。
ゼットエーオリプリスタジアムは、アットホームな雰囲気で、幅広い市民の方々に愛されています。そして想いは市原の枠を超え、全国各地から市原を訪れる人々を温かく迎え入れ、この場所で「市原の風」を感じてほしいと願い、日々VONDS市原さんを筆頭に色んなイベントが行われています 。
ぜひ、市原に根付いた歴史あるスタジアムをご自身の身体で体感・体験してみてはいかがでしょうか?