年齢 | 26歳 |
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お気に入りの場所 | 五井 |
市原市で生まれ育ち、今は五井駅の西口をでてすぐにあるラーメン酒場「京(きょう)」というお店を構える26歳の若き店主・永田さん。市原を離れたことがないという彼の歩みは、まさに“地元愛”そのもの。ラーメンの道へ進んだきっかけも、実に彼らしい直感と情熱から始まりました。
永田さんは高校を卒業した後、アルバイトとして地元・五井駅近くの飲み屋街にあった居酒屋で働き始め、その時飲食店について何も知らない永田さんは、「とにかくまずは飲食の知識や接客についてひたすら学ぶしかない!」と、5年間とにかくお店で基礎的なスキルを磨き続けました。
そんな基礎的なスキルをひたすら磨き続けた永田さんが次なる挑戦に向けてお店を辞める選択をしたときには、すでに多くの常連客がついている人気社員としてお店を引っ張っている状況もあり、なんと退職する際には200人もの人が最後の祝いの席にくれたんだそう。中には出張先の山口県から駆けつけた常連客までいたと言います。
「自分の力でこれだけの人数を集められるんだって、自身の新しい可能性に気づけた瞬間でした。」
ここで初めて自分の新しい可能性に気づいた永田さん。この力をより市原という土地で発揮すべく次なる挑戦に向かいます。
見つけた自分の可能性にさらに磨きをかけるべく、より飲食の道を追求するため知人から紹介を受けてイタリアンレストランへ。その1年後には、仲の良いラーメン店のオーナーと出会い、永田さんのラーメン人生が本格的に始まりました。
23歳からラーメン屋で働き始め、1号店から3号店の立ち上げに関わるなどの経験を重ねて日々自分の可能性に更に磨きをかけ続けた永田さん。
しかしここからの道のりは、決して平坦ではありませんでした。
3年ほど修行を重ねたのちに3号店を任せられるようになり、これからより一層自分の力に磨きをかけようとしたタイミングでオーナーから突然呼び出され、
「このお店は無くそうと思っている。」
というまさかの閉店報告を受けたそう。
その時は困り果てたのと同時に何ともやるせない気持ちになり、数日間は何にも考えられなかったですと、今では笑い話として語ってくれましたが、当時は本当に辛かったことをうちあけてくれました。
そんな困り果てた彼が頼ったのは父親。家族の大黒柱として自分をずっと支えてくれている父親からの一言が、永田さんの運命を動かします。
「お店はお前がそのままやったらいいんじゃないか。全部オレが支えてやるから。」
父親からのこの一言で永田さんは自分でお店をもつ覚悟が決まったのだといいます。
「まさかそんな風にいわれると思ってなくて(笑)。ただその一言で自分でお店を切り盛りしてやると腹を決めることができました。」
父親からその言葉をもらってから覚悟をきめた永田さん、相談をした5日後にはなんとお店をオープン。寝る間も惜しんで準備し、備品もすべてない状態から、ゼロから店を立て直すのには相当な苦労があったそうです。
「普通5日でお店なんて開けないですよね。ほんとに無理やりスケジュール組んで、それから必要な機材を買いに行ったり、具材を仕込んだり、お店を綺麗にしたり。それでも正直いうと間に合わなかったんで、元々あったメニューで代用したりしてなんとかお店を開きました。」
紆余曲折がありながらも無事にお店をたてなおし、今では五井の駅前にある「気さくな店主がいる美味しいラーメン屋さん」として地元の人にも店員にも愛される人気店にまで成長しました。
住んでいる地元の人や近隣で働いている人たちの他にも、今は地元を離れて暮らしている昔の常連さんなども足を運んでくれるそうで、まさに昔から市原に根付いて色んな人と繋がり続けた結果がこうして今のお店を支えているのだと永田さんは笑顔で語ってくれました。
そんな永田さんは今後の展開として、ラーメンというジャンルで攻めながらも、流行りを意識した大食いや激辛系のチャレンジメニューを導入し、サラリーマンから学生まで幅広い層に支持され続けるお店としてさらに進化を遂げていく計画をたてているのだそう。
将来は「父親に誇れるような市原に根付くラーメン店として店舗展開をしていきながら、父への感謝と市原の食を支えていきたい」と今後の熱い展望を語ってくれました。
そんな地元愛がある永田さんから、これから市原に移住を検討している人達に向けてこんなメッセージを頂きました。
「市原の魅力って、交通の便が良くて本当に住みやすいところ。東京にも行きやすいし、自然もあってバランスがいい。けど本当にこの場所の魅力を知るためには、まずは一度町に来ていろいろと感じてみてください。この町の魅力は、理屈じゃなくて“五感”で伝わるものなんですよ。」
そしてこう付け加えます。
「お店に来てくれれば市原のいいところいっぱい教えるので、五井に来た際にはぜひお店に食べにきてくださいね!」
そんな、市原の“味”と“熱”を一杯のラーメンに込めて届けている、永田さん。これからも市原の地で、新たなチャレンジを続けていきます。
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