
| 会社設立時期 | 2021年5月 |
|---|---|
| 移住エリア | 国分寺台地区 |
| お気に入りの場所 | アリオ五井店 |


そのまっすぐな想いのもと、市原市で「合同会社ヴァンガード」を運営する小出さん。障害を持つ方々が一般企業などで活躍できるよう、就労のサポートを行っています。
20代で都内や横浜などを経験した後、地元である市原市に戻り、2021年に法人を設立。なぜこの事業を選んだのか、そして地元・市原の魅力についてお話を伺いました。

23歳の頃から、漠然と「いつか自分で事業をやりたい」という想いがあった小出さん。大きな転機になったのは、2019年に妻と出会い結婚を考え始めた頃で、「仕事をするなかで、自分は誰を幸せにできるか」を真剣に考えたのだといいます。
「妻がA型事業所(障害や難病のある方が、雇用契約を結んで働く場所)のお弁当作成に関するコンサルティング会社に勤めていたんですが、その縁でいくつかの事業所を見学させてもらううちに、「これなら自分でも力になれるんじゃないか!」と強く思うようになりました。」と当時の想いを小出さんは熱く語ります。
その後、2020年に「この事業をやろう」と決意を固め、翌2021年5月に法人登記をして今の事業がスタートした中で、今の会社の在り方を小出さんはこう語ります。

「私たちが運営する事業所『flap』をゴール(最終的な居場所)と思う人がいてもいい。ですが、私たちの理想は、ここでの経験を経て就労支援A型の方々が一般の会社で働けるようになることです。」
「(支援にかかる)お金におんぶにだっこではなく、働いて納税できる人を一人でも多く増やしたい。その「働きたい」という気持ちを、私たちは本気で助けていきたいと思っています。」


小出さんが起業する場所として市原市を選んだ理由は「地元で土地勘があるから」だと答えます。
小学校の頃は市原市と千葉市の二拠点生活をしていて、中学2年生の時に市原に家が建ったのを機に、完全に市原市民として生活の中心が変化。高校を卒業して20歳からは都内に出たり、山梨や横浜などを転々としたりもしましたが、事業をやるなら地元でやりたいと思い、戻ってきたのだそう。
――事業者として、市原という土地はどう感じていますか?
これは良くも悪くもですが、噂が広がるのは早いです(笑)。 だからこそ、変なことはできませんし、真摯にやるしかない。
事業者目線でこれから市原に来る人にアドバイスするとしたら、「サポートはしっかり受けたほうがいい」ということですね。市原市には(サンプラザ市原内にある)産業支援センターなど、相談できる場所がありますから。
ここでいくつか小出さんに「市原市民」としての目線で一問一答の質問をしてみます。
――生活の場として、市原の魅力を教えてください。
まず、道が広いこと。車社会の千葉では、これは本当に暮らしやすいです。
それと、都内へのアクセスがいいのに、自然も近い。このバランスが絶妙です。災害が少ないし、気候も過ごしやすい。まさに「ちょうどいい田舎暮らし」ができる場所だと思います。
――子育て環境はいかがですか?
市長が子育てに力を入れているのをすごく感じます。子育て向けの施設が多いですし、個人的には道が平らなのがいいですね。ベビーカーを押す身としては、坂道が少ないのは本当に助かります。
――市原の障害福祉については、どう見ていますか?
以前、市の障害者支援課の方とお話しした際に「周りの市町村と比べて、市原はまだ充実していない部分がある」と伺ったことがあります。ですが、それは裏を返せば「これからもっと良くしていく」ということ。私たちも、少しずつですが支援の環境が充実してきているのを感じています。

――最後に、市原への移住・定住を考えている方へメッセージをお願いします。
一般の目線で言えば、先ほども出ましたが「本当に住みやすい」に尽きます。災害が少なく、気候もいい。子育てもしやすい。
あとは……そうですね、移動式オービス(自動速度違反取締装置)には気を付けてください!
(一同笑)
――本日はありがとうございました。ヴァンガードさんでは、働きたい障害者の方からの相談も受けているんですよね?
はい、「働きたい」というご本人やご家族からの相談は、いつでも窓口で受けています。気軽に声をかけてほしいです。

市原にいる障害を持つ方々たちの「窓口」として、そして彼らの「希望」として小出さんはこれからも市原で「働きたい」を「助ける」ために今日も走り続けます。
